代表者インタビュー

イントロダクション:島田慶資をつくったもの

【経歴:工業高専から経営コンサルタントへ】

私は中学生の頃、NHKの放送でロボットコンテストを見て、強い感銘を受けました。その後、ロボットコンテストで優勝するために工業高専に進学し、5年間にわたって研究を続けました。しかし、才能ある学生に追いつくことができず、挫折を経験しました。

その後、長岡技術科学大学で経営情報システム工学を学び、環境経済を専攻しました。中国の精華大学、東京大学、京都大学、大阪大学、産業技術総合研究所と共同研究しました。卒業後は山形県の経営コンサルティング会社に入社しました。

創業時のエピソード:コンサルタントしての独立

【創業への思い】

私は、経営コンサルタントとして多様な業務を経験する中で、「自分自身の手で何かを変えたい」という思いが強くなりました。そのきっかけとなったのは、叔父の会社が倒産したことでした。会社の倒産は、そこで働いている人たちや家族の暮らしにも大きな影響を与えるものであることを知り、自分ができることを行いたいと考えました。

【個人事業主としての創業】

私は、経営コンサルタントとして3年半働いた後、2009年10月に屋号ハンズバリューを個人事業主として創業しました。当時、自宅のアパートをそのまま事務所として使っており、朝起きて仕事をする、ご飯を食べて仕事をする、そんな毎日を送っていました。

ある日、山形県の人気温泉地の旅館様から、Webマーケティングの仕事をいただくことになりました。
社長様はとても気さくな方で、28歳と若すぎる年齢だった自分を信頼してくださり、ホームページ制作や宿泊プラン造成、OTA管理など、多種多様な業務を任せていただきました。

【Webマーケティングの枠を超えた経験を積む】

以前、私は経営コンサルティング会社で働いていたため、社長様から様々な仕事を任されました。
例えば、金融機関とのミーティングに同席したり、決定された施策の実行責任者になったりすることもありました。また、地域のお祭りに行って取材や写真撮影をしたり、チラシの制作からポスティングまで幅広い仕事に携わることもありました。

社長様の旅館を経営支援を通じて、従業員や経営者の方々が抱える問題に気づくことができました。朝早く起きて温泉の管理や宿の管理、ゴミ捨てやお客様の送迎、布団の上げ下げやお風呂掃除など、多忙な日々を送る従業員や経営者の方々の姿を目の当たりにしました。

その後、複数の旅館様から同様の支援要請をいただき、サポートしていく中で、この課題が単一の事例に留まらず、他の温泉旅館でも共通して起こっている問題であることに気づきました。そこで、私はWebマーケティングの枠を超えた、より幅広い知識と経験を求めるようになりました。

M&Aに至るまでの経緯:東日本大震災を経験して

【東日本大震災での事業継続による融資の実行、返済計画と現実の違い】

私にとって、東日本大震災は転機でした。
被災地には多くの支援があり、その中には資金繰りの支援も含まれていました。この支援がなければ、被災地の復興は困難であったと思われます。ただ、支援が前提にあるため、事業計画が甘くなりがちであり、再建には専門家の支援が必要でした。私は温泉旅館の専門家として、被災地のお客様のマーケティング支援に協力しました。

被災地の旅館の経営者様からは、「資金的な余裕はありません。なんとか状況を好転させられませんでしょうか?」と相談を受けることもありました。

そんなとき、私はハンズバリューの経営理念を思い出しました。
「未来に向かって確かな価値をつくる。」
私がコンサルタントになったのは、叔父のような不幸を作らないためでした。被災地の旅館を再建し、地域の活性化に貢献することが、私が目指す未来に向かって確かな価値をつくることに繋がると信じて。

被災地での支援を通じて、私は根本的な問題が山形で学んだ問題と同様であることに気づきました。

経営課題には、販路開拓や売上拡大だけでは対応しきれない問題があります。
例えば、従業員や経営者の高齢化問題、経営の実力に見合わない過剰な債務、返済の収益が捻出できない低収益型のビジネスモデル、親子問題などです。これらの課題を解決するための手法の一つとしてM&Aを検討しました。M&Aでは外部から資金だけではなく、人材やノウハウ・技術を効率的に集めることができます。

とあるお客様にM&Aを提案することにしました。『任せてください、きっとよくなります』と。

外部資本の抜本的な財務の改善は顕著です。一気に資金繰りが改善しました。前向きな経営ができるようになった以上に、社長さまの何かに解放された表情が忘れられません。(もちろん、M&Aの調印式までには何度も波乱がありましたことは付け加えさせていただきます。)

未来に向かって確かな価値を作る ─ 私たちの経営理念と展望

M&Aを通じて事業者様の課題を解決する─ 経営手段としてのM&Aの重要性

私たちの経営理念は、未来に向かって確かな価値を作ることです。
M&Aという手法を用いて事業者様の課題を解決することを目指しています。M&Aは全ての課題を解決するための唯一の手段ではありませんが、資金繰りや財務状態、財務体質に課題を抱えている事業者様にとっては、強力な手段であることは間違いありません。

私たちは、温泉旅館様のM&Aを支援し、1つ1つ丁寧に幸せになれるM&Aを実行しています。

社会性を重視した事業展開─ お客様や地域の幸せを目指して

私たちは、経営理念に基づき、お客様やその従業員様、そして地域の方々が幸せになれるような解決策を一緒に考え、実行しています。M&Aを通じて、事業者様の課題を解決することはもちろん、社会的な責任を果たすために事業展開を進め、”みんなが幸せになれる”事業展開していくことを目指しています。

お客様と共に歩む─ 課題解決に向けた伴走支援

私たちは、お客様と共に歩み、課題解決に向けた伴走支援を行っています。

M&Aだけでなく、お客様の事業に必要な様々な支援を提供し、お客様の成長を支えていきます。
私たちの目指す未来は、お客様やその従業員様、地域の方々が幸せになる社会の実現です。
そのために私たちは、常にお客様と共に考え、未来に向かって確かな価値を作り続けていきます。